海外でのクレジットカードキャッシングは得?損??

海外ではクレジットカードのATMキャッシングで外貨を引き出す、という便利な技があります。これって便利ですが、得なんでしょうか?損なんでしょうか?実際の数値を使いながら、細かく考えてみたいと思います。

クレジットカードでのキャッシング、とは

海外のATMで、クレジットカードを差し込み、”Withdrawal”(引き出し)を選ぶと、あら不思議。現地通貨で現金をゲットできてしまうのです。もちろん、ただでお金がもらえるわけではありません。これは、入れたクレジットカードのカード会社が、カードの持ち主宛にお金を貸し付けて、そのお金をATMで引き出せているだけなのです。このキャッシングで得たお金は、次の支払いの時に引き落とされます。リボ等を登録していれば、もちろんその対象にもなります。詳細はカード会社によって異なります。

クレジットカード会社は、ATMでの引き出しの手数料をチャージしています。また、返済までの金利が発生するため、手数料と金利の2つで儲けているわけですね。

海外でのキャッシングのメリット

両替の手間が省ける、というのが大きなメリットです。海外で両替所に行って、レートを確認して、場合によっては交渉して、受け取ったお札を数えて・・・と不慣れな英語で、慣れない手続きをするのは心理的にも負担が大きいものです。

ATMでのクレジットカードキャッシングでは、非常に簡単で、空港に必ずある現地銀行のATMに行って、カードを入れ、Withdrawalを選び、金額を入力するだけ。ATMによっては日本語に切り替えができることもあります。

こうして得られる現地通貨は、カード会社への支払い時に自動的に日本円に換算されます。そのため、ユーザ側では両替を一切することなく、外貨が得られてしまうのです。

海外でのキャッシングのデメリットやコスト

では無料かというとそんなことは無く、前述の手数料(200〜500円程度)と、金利(年率で18%程度)がかかります。またATMで引き出す時に、日本円で表示されるわけではないため、自分でスマホアプリ等を使って両替レートで計算、あるいは両替所のレートを覗き見てざっくり幾らになるか確認する必要があります。

また、気持ち的にもキャッシングというと借金のような響きですし、少し不安になるかも知れません。私も最初はそうでした。あまり借金を抱えておきたくないですよね。

こうした手間やコストは、現金を持ち込んで両替所で両替するのに比べてどうなんでしょうか?実は、比較をしてみると海外ではクレジットカードでのキャッシングの方が、現金を両替するより、随分楽でコストも安いと言えます!

クレジットカードでのキャッシング実例

ここから実例です。私が8/4にシンガポールでクレジットカードを使って、ATMからキャッシングをした時のカードの明細です。赤裸々に数値もお見せします。マスクをしてあるのは銀行支店名です。

海外でのクレジットカードキャッシングの実例(シンガポール)

こちらの内容を整理しますと、

  • 1-2行目:8/4にOCBC(シンガポールの大手銀行の一つ)にて1,000シンガポールドル(SGD)を引き出し。キャッシングの利用枠は20万円、金利は年率18%
  • 3-4行目:8/4付で金利支払いを計上。金額は返済期間39日に対して1,455円
  • 5行目    :8/4付、ATM利用手数料 216円

となります。金利については年利のため、実際には、日割りに換算されて金利が計算されています。トータルの支払額 77,378円は、キャッシングで引き出した額 75,923円に対して 1.9%の手数料&金利が乗っている計算になります。絶対額で見ても、1,671円の手数料ですね。ちなみに、キャッシングの返済は前倒しすることも可能なので、本当は金利ももう少し安く済ませることが可能です。このときはすっかり忘れて、金利をフルに払うことになりました。苦笑

ただ、これだけではこれが得だったのか、損だったのかはわかりません。今回は 1,000 シンガポールドルの引き出しでしたので、「現金 1,000 シンガポールドルを持ってきて両替をしてみたら」あるいは「日本で現金 1,000 シンガポールドルを入手してみたら」どうなるか、見ていきます。

仁義なき比較:海外キャッシング vs 現金両替

比較対象は以下の3つで、全て 1,000シンガポールドルを得るために、どれだけコストがかかるかを確認したいと思います。

  1. 海外クレジットカードキャッシング
  2. 日本円で現金を持ち出し、シンガポールで両替する
  3. 日本でシンガポールドルに両替する

1. 海外クレジットカードキャッシング

海外でクレジットカードを使ってATMキャッシングというのは上記の事例の通りですね。

→トータル支払額 77,378円(手数料 216円、金利 1,455円)

2. 日本円で現金を持ち出し、シンガポールで両替する

校正を期するため、三菱UFJの過去の為替レートを使用します。8/4でシンガポールドルのTTS(電信での外貨の販売)は76.34円です。普通は現金への両替は手数料がかかりますが、それを一旦無視します。

→トータル支払額 76,340円

※シンガポール現地の為替レートとは違うのでは、という疑問も生じますが、今回用いたのは銀行間の取引に使われるレートであるため、世界中でもあまり大きな変動は無い、という前提に立っています。

3. 日本でシンガポールドルに両替する

日本にも沢山支店を出しているTravelex社のレートを見てみます。

singapore-dollar-04aug2016

ななななんと、1シンガポールドル=81.4円です。高い。更に、10万円以下の配達は配送手数料もかかるそうです。。。配送手数料は脇において計算しましょう。

→トータル支払額 81,400円

クレジットカードキャッシング、現地両替、日本両替の比較

まとめです。1,000シンガポールドルを得るためにかかる日本円は以下のようになりました。

  1. 海外クレジットカードキャッシング 77,378円(手数料 216円、金利 1,455円)
  2. 日本円で現金を持ち出し、シンガポールで両替 76,340円(手数料含まず)
  3. 日本でシンガポールドルに両替する 81,400円(配送料含まず)

もう言うまでもなく、コスト重視であれば3は除外ですね。配送料は1,000円程のようなので、お金を気にしない方であれば便利ではあります。このサイトは、海外でクレジットカードを使って賢くお金を使いたい方を対象にしていますので、3はやはり除外です!

となると残るは2つ、海外クレジットカードキャッシングと現金のシンガポールでの両替です。この時に重要になってくるのが、クレジットカードキャッシングの金利は、早期返済することで抑えられる、ということです。今回私はキャッシングしたことをすっかり忘れて早期返済しておりませんでしたが、仮に前倒しで返済していたらどうなっていたでしょうか。

39日経ってから返済 1,455円の金利 → 13日で前倒し返済 485円の金利!ということで、海外キャッシングのトータルコストは 76,408円になります。これは現金両替のコストとほぼ同じですね。更に現金両替は手数料を取られるケースや、銀行間レートほど為替レートが良くないケースも多いので、実質、キャッシングの方がコストが安いと言えます。

  1. 海外クレジットカードキャッシング      76,408円(繰り上げ返済)
  2. 日本円で現金を持ち出し、シンガポールで両替 76,340円(手数料含まず)

海外キャッシングを最大限活用するために

コストを抑える

もう皆さんお気づきのように、海外キャッシングのコストの大部分は金利なのです。為替レートは普通の両替所では太刀打ちできない程良く、ATM使用手数料も数百円。残るコストは金利だけ。この金利も繰り上げ返済をすれば、ぐっと押さえられます。

繰り上げ返済については、各クレジットカード会社によって手続きが異なります。コールセンターに電話して確認してみるのが良いでしょう。三井住友カードの場合、コールセンターに電話、金額の確認、指示された銀行口座へ振込、という流れになっています。

臨時のご返済方法

お支払い日の前に、海外キャッシュサービスの臨時のお支払いができます。

ATMでお支払い

毎月の締切日までなら三井住友銀行ATMなど一部の提携金融機関ATMで全額を臨時にご返済になれます。なお、臨時のご返済は弊社にデータが到着したご利用データ分が対象となります。ご利用データ到着前の臨時のご返済はできませんので、あらかじめご了承ください。

  • カードと暗証番号が必要となります。
  • ご返済の都度、ATM手数料がかかります。(ご利用金額により手数料が異なります。1万円以下…108円、1万円超…216円)
  • 毎月の締切日前までにご利用いただいた金額は締切日を過ぎるとATMでご返済いただけなくなります。

お振込みによるお支払い

弊社指定口座へのお振込みでご返済になれます。
カードのお支払い日が毎月10日の方は前月の20日までに、カードのお支払い日が毎月26日の方は当月4日までに下記デスクにご連絡ください。

  • お支払い日が6日および8日の方は前月20日までにご連絡ください。

引用記事:海外キャッシング by 三井住友カード

ちゃんと使えることを確認しておく

海外でクレジットカードを使ってATMでキャッシングするには、ちゃんとクレジットカードが海外使用可能になっていて、キャッシング枠があることが必須条件です。以下はチェックポイントです。

  • 海外キャッシングが使用可能に設定されている
  • キャッシング枠が残っている
  • 暗証番号がわかっている ←重要!
  • PLUS (VISA系) または CIRRUS(MASTER系) ロゴがついている

pluscirrus2
暗証番号については、ATMでキャッシングをする際に必ず必要になります。万が一、忘れてしまっているようなことがあれば、事前にコールセンターに連絡して、再設定の手続きを
とっておきましょう。また、PLUSかCIRRUSについてはどちらでも大丈夫です。この何れかのロゴが付いているカードは海外キャッシングが使えると思ってOK。あとは現地で、ご自身のクレジットカードに記載のあるロゴと同じロゴのついたATMに行って、Withdrawal、です。

参考記事:海外でキャッシング!by 三井住友カード

結論:海外ではクレジットカード圧倒的優位!

クレジットカードは海外ではすでに主要な決済手段です。加えて、セキュリティ面や保険、コストの面でも現金よりもクレジットカードキャッシングの方が強いわけですから、カードを持っていかない理由は無いですよね。カードをメインの決済手段にしつつ、現地通貨の現金はクレジットカードのATMキャッシングで補う。金額的には普通の旅行であれば5万円分もあれば十分過ぎるくらい、3万円分でも大丈夫だと思います。

現金を持たずに海外旅行、空港のATMでさくっと調達。身軽でスマートです!

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