海外では現金両替よりもクレジットカードの両替レートがお得?

海外に行く前、現金を幾ら持っていくか、あるいはクレジットカードをメインの支払手段にするか、お金にまつわることで心配になったことが一度や二度はありますよね。英語や現地の言葉があまり話せない場合、だまされるんじゃないかと心配が膨らみます。

そこでクレジットカードがあると、わざわざ両替に行く必要もありませんし、とても便利です。しかし、海外でクレジットカードを使うときの両替の仕組みと為替レートは、現金両替と比べてどうなっているのでしょうか。本当にカードの方が便利でオトクなのでしょうか?

海外で現金両替をするとき、クレジットカードを使うときの両替の仕組みとレートについて見ていきます。

現金を両替するときの為替レートの仕組み

一般的に報道されている為替レート:銀行間の取引レート

よくテレビやインターネットのニュースで見ることができる為替レートとは、銀行間取引レートと呼ばれます。銀行間が国際的な取引をする際には、この為替レートを用いて取引を行います。当然、多額のお金を動かす銀行間取引においては、為替レートもリーズナブルなものになっていて、どちらか片方が得をする、ということはありません。日々細かく変動することで、大体、みんな合意できる妥当なものに収束しています。両替屋さんで日本円を海外通貨に両替したり、海外でクレジットカードを使うときのレートにも、この銀行間取引レート=為替レートが参考にされています。※参考であって、このレートそのものではないことに注意!

消費者と銀行での取引の場合:隠された手数料、スプレッド

銀行間の取引では、その瞬間に使われている最新の為替レートを用いますが、銀行と一般消費者の私たちの間では、1日1回午前10時頃に決まる『インターバンク取引実勢レート』というものを参考にして、その日のレートを銀行が決めています。このレートには、銀行の手数料がこっそり含められているのです。

以下は8月7日の実際の三菱UFJの消費者向けレートです。TTS(電信送金の売り)、TTB(電信送金の買い)となっています。この差分がスプレッドと呼ばれる銀行の手数料です。

例)上のレートでドルを買う場合、1 USD = 111.68 円 支払います。一方、ドルを売る(円に戻す)場合は 1 USD = 109.68 円になります。つまり、2回の取引で2円、1回で1円の手数料を取られていることとなります。

両替所で両替をする場合は?

さらに規模の小さい両替所では独自の手数料も加算された額が「両替レート」と提示されているわけです。そのため現金で両替をするときには、両替所のレートによっては大きな手数料を取られている、ということもあります。特に日本の空港での為替レートはこの手数料がかなり大きくなっています。

以下は8月7日の実際の三菱UFJの成田空港の外貨両替カウンターでの為替レートです。

空港での三菱UFJの為替レート

空港での両替レートはシンプルに言うと、日本円から1 USDに両替する毎に、手数料が3.68円取られることになっています。現金からの両替レートはかなり手数料を取られていることがわかります。日本の空港の両替所は極めてレートが悪いということも注目点です。(1 USD買って、戻ってきた時に日本円に戻すと、合計で5.8円も取られてしまいます!)

では、日本の空港だけが手数料が高いのかというと、海外の両替所でもやはりボッタクリ、詐欺に巻き込まれることもあり、結局高い手数料を払っていることもあります。また別の記事にする予定ですが、私も危うく30%くらいの手数料(?)を取られるところだった、なんてヒヤヒヤする経験もしています。

海外の不慣れな国で、山ほどある両替所の中で一番レートが良いか調べるのは中々難しいもの。さらに、わざわざそこまで両替しに行く方が面倒です。海外に行った時に全く現金を持ち歩かないのはそれも不便なので、まず必要最低限の現金だけ両替して、あとはクレジットカードを使うのが便利です。

クレジットカードを使うときのレートの仕組み

では、クレジットカードを介した両替を考えてみましょう。海外でクレジットカードを使うと、現地通貨(アメリカの場合はUSD)でクレジットカード支払い、その後にカード引き落としは日本円で銀行口座から引き落とされます。この間はどうなっているか、仕組みを整理します。

ほとんどの人のクレジットカードは、Visa、Master、JCBの3つです。これらの国際ブランドでは、利用情報がカード決済センターに届いた日の為替レートで、円への両替・決済処理が行われます。

この為替レートにカード会社の事務手数料が加算された金額が、顧客への請求額となります。このレート自体は、上記の銀行や両替所と同じような仕組みで決定されています。異なる点は事務手数料は、クレジットカード発行会社により差異はあるものの、1.6 ~1.63%と明確にされていることです。

クレジットカードを使った場合も、カード会社が銀行間取引レート=為替レートを基準にして、それぞれ独自にレートを決めているため、カード会社によって若干の違いがあります。ただし、その差は極めて小さいため、無視しても問題ありません。※それでも何百万円といった多額の買い物をする時は注意です

町の両替所は小さな会社や個人事業主が自由に手数料を決めており、小規模の両替で儲けが出るよう手数料率が高くなっています。一方、クレジットカードは大企業が運営しており規模が大きいので小さい手数料で十分儲かるのです。両替所では必要最低限の現金を両替え、残りのまとまった支払はクレジットカードが得になるのは、こうした手数料の違いが大きいからなのです。

海外では現金両替とクレジットカード、どっちがお得?

海外ではクレジットカードの圧勝と言えます。レートの違いは大きな魅力です。更にクレジットカードには海外旅行をサポートしてくれる様々な特典が付いています。

一つはカード使用額によるポイントです。例えば、クレジットカードのポイントが、100円あたり1円分だとすると、10,000円の買い物をしたときに100円分のポイントがつきます。クレジットカードの海外手数料が163円だとしても、差し引き63円しか手数料がかかりません。空港で三◯UFJで両替えしたら、360円ほど取られてしまいます。クレジットカード利用でもらえるポイントやマイレージを考えると、手数料の差は更に大きなものになってきます。海外旅行中の支払もクレジットカードにすると更にポイントがたまるため、手数料どころかプラスになってしまいますね。

もう一つ現金との大きな違いは、盗難時の対処です。現金は盗難されてしまえばもう取り返しようがありません。さっと使ってしまわれればおしまいです。カードの場合、まずカード会社に連絡して使用できないようにしてしまえば、使われることはありません。また、万が一不正に使われてしまったとしても、クレジットカード会社が負担をしてくれるため、我々のような消費者が被害を受けることはありません。これは現金にない大きなメリットです。

その他にもクレジットカードは海外旅行保険が付帯していたり、日本語でサポートが受けられるサービスデスクが使えたりと至れり付くせりです。海外に行くときは、少なくとも1枚はクレジットカードを持っておきたいところです。

こうしたクレジットカードの仕組みをよく理解しておくと、不要な手数料出費を避けられ、旅行の予算を若干上乗せできる・・・かも知れません。

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